体幹のインナーマッスルを鍛えて運動の効率を上げよう!
カラダ 2023/04/17 1567 views
筋トレをするときに重要な「インナーマッスル」。実際、どこの部分にあるのか分からない、ということはありませんか。その場所やその役割を知ることができれば、意識して鍛えることができるので、より筋トレの効果を得られます!正しい知識について、SKY WELLNESS SPORTSのトレーナーの與那栄一郎さんにお話を伺いました。
インナーマッスルとは?
「お客様から『インナーマッスルを鍛えたい』とよく相談を受けますが、僕たちトレーナーからすると、どの筋肉を指しているのだろう?と少し考えてしまうんですね。というのも、インナーマッスルとは特定の筋肉の場所ではなく、『身体の深いところにある筋肉』の総称をいうんです。インナーマッスルは体幹あたりの筋肉だと思う方が多いかもしれませんが、体幹だけでなく、腕や脚、お尻などにある深い筋肉は全てインナーマッスルといえるんです」
筋肉は身体の表面にある『アウターマッスル』と、骨の近くにある『インナーマッスル』に分かれています。アウターマッスルとは身体を動かすための筋肉で、大胸筋や大臀筋(だいでんきん)などの大きな筋肉を指します。反対に、インナーマッスルは関節の安定や姿勢を保つ役割を担う筋肉で、アウターマッスルが動くときに裏で支えている筋肉を指します。インナーマッスルがうまく機能しないと、トレーニングをしても鍛えたい部分が刺激されなかったり、ケガに繋がる恐れもあるとのこと。それくらい重要な筋肉なのです。
体幹の深層筋「インナーユニット」はどんな役割を持つ?
多くの人が「ここがインナーマッスル」と思っている体幹部分の深層筋は、「インナーユニット」と呼びます。インナーユニットは4つの箇所の深層筋から構成されており、1つ目は肋骨周りの筋肉に作用して呼吸に関わる「横隔膜」、2つ目はコルセットのような役割を果たして体幹を安定させる「腹横筋」、3つ目は背骨についていて脊柱の安定に作用する「多裂筋」、そして最後は、骨盤の最下部に位置し、膀胱や子宮、直腸などの臓器を支える筋肉の総称「骨盤底筋群」です。これらを鍛えることで得られるメリットはたくさんあります。ぽっこりお腹の改善に繋がるのはもちろんですが、腰痛の予防になるほか、骨盤が安定して動作がスムーズになるので運動時のケガを防いだり、スポーツパフォーマンスの向上にも繋がります。
体幹の深層筋「インナーユニット」を鍛える簡単トレーニング!
インナーユニットを鍛える方法として教えてもらったのは、初心者でも取り組みやすい「ブレーシング」。呼吸をしながらお腹を膨らませたり凹ませたりする「ドローイン」と似ていますが、その違いは、お腹に空気を溜めたまま息を吸ったり吐いたりする点。
「しっかり呼吸ができるトレーニングなので、マスク生活で呼吸が浅くなりがちな皆さんにぜひ取り入れてほしいですね」と與那さん。簡単なのに腹筋運動と同じ効果を得られるそうなので、筋トレが苦手な方もぜひチャレンジしてみてください!
ブレーシング
STEP1 息を吸いながらお腹を膨らませます。このとき、胸が膨らまないように注意。腹部全体を膨らませるイメージで息を吸うとお腹を膨らますことができます。
STEP2 吸えるだけ吸ったら、お腹を膨らませたまま息を吐きます。息を吐く目安は8割ほど。「もう吐ききれない」と思う手前まで吐くイメージです。お腹に手を当てながら行うと、お腹に力が入っているのを実感できるのでおすすめです。
STEP3 STEP1〜2を15回×3セット繰り返します。
「このトレーニングを行うと、インナーマッスルの中でも普段の生活ではあまり使われない横隔膜が働くことによって、腹部全体を刺激してくれます」と與那さん。鍛えることで、骨盤を正しい位置で安定させてスポーツパフォーマンスを向上させてくれるというメリットのほか、横隔膜が動くと正しい姿勢を維持する役割を担う「多裂筋」も鍛えられるというメリットもあるので、腰痛の改善にもなるのだといいます。横隔膜を使うことで腹圧が高まり、運動時に必要な力を効率よく使うことができるようになるので、トレーニング後にウォーキングを行うのもおすすめ。ぽっこりお腹の改善により効果的だそうなので、余裕がある方はぜひやってみてください。
與那 栄一郎さん
那覇市具志のスポーツクラブ「SKY WELLNESS SPORTS」の運動指導部所属。8年に渡り、ボディメイクや肩・腰・膝痛予防など、お客様ひとりひとりの要望に合わせた運動メニューの提案や指導を行う。
スカイウェルネススポーツ
住所/那覇市字具志890-1
TEL/098-857-0008
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