真っ白な砂浜に、まぶしい太陽。海に囲まれた沖縄らしい、すてきな風景のひとつですが、実は、ここには紫外線もたっぷりと降り注いでいるんです。
沖縄県の年間の紫外線量は北海道の2倍
気象庁が観測したデータによると、沖縄県の年間の紫外線量は北海道の2倍程度。紫外線は北から南に行くにしたがって多くなり、季節別では夏に多く、1日の時間帯別では、どの地域でも、ちょうど太陽が一番高くなる時に強くなります。
さんさんと降り注ぐ太陽光線の6%は紫外線。一昔前までは、屋外で太陽の光をたっぷりと浴びるのは、健康的で身体によいというイメージがありました。でも、今は、国内外のさまざまな調査・研究の結果、紫外線を浴びると身体に多くのダメージを受けることが分かっています。
紫外線が体に及ぼす影響
紫外線が身体に及ぼす影響のうち、代表的なのは、皮膚のシミやシワの原因になること。特に、長年にわたって紫外線を浴び続けると、深〜いシワや濃いシミができる「光老化」と呼ばれる現象を引き起こします。また、紫外線は皮膚がんや白内障の要因であることも明らかにされています。
本当はコワイ紫外線
「1日の大半を室内で過ごすから、私には紫外線の悪影響はないはず」と思った方がいるかもしれませんね。でも、紫外線のコワイところは、ガラス窓を通して室内にも入り込むこと。しかも、紫外線は目には見えない光線なので、知らず知らずのうちに、その影響を受けてしまうことです。kenko ISLAND52号で特集記事の監修をしてくれた日本皮膚科学会認定皮膚科専門医の萩原啓介先生は、長年、窓際の席でオフィスワークを続けてきた人の皮膚の状態を調べたことがあるそうですが、先生の話では、窓に面した側の頬だけに深〜いシワが刻まれていたということです。
日頃からの紫外線予防を
避けることのできない紫外線と、うまくつきあうにはどうしたらいいのでしょう。前述の萩原先生は、日傘や帽子、サンスクリーン剤(日焼け止めクリーム)の活用を強く呼びかけていました。日傘や帽子は、白っぽいものより、黒や濃紺のほうが紫外線をさえぎる効果が強いのでおすすめだそうです。ちなみに、ナイスミドルな萩原先生は、外出する際、晴雨兼用のダークブラウンの傘と帽子を併用しているそうです。ダンディな紫外線対策ですね。