今からでも遅くない!沖縄県民みんなで歯をケア!
カラダ 2023/08/25 1113 views
沖縄は歯周病や虫歯などが全国でワースト1位!日頃の歯磨きの頻度の低さや、定期検診に行かないことがその原因とされています。虫歯や歯周病は歯だけにとどまらず、全身の健康にも被害を及ぼすもの。歯の大切さをしっかり理解して歯のケアに取り組みましょう。
ハハッなんて笑ってられない!沖縄の虫歯率
いきなりですが、沖縄の歯に関するクイズです。
Q1歯が生え始めた1歳6ヶ月赤ちゃんで虫歯がある子の割合はどのくらいでしょう?
Q2では、12歳児では?
Q3半年に一度、歯科検診を受けているウチナーンチュは全体の何割?
Q4厚生労働省が目標に掲げているのは80歳で20本を残す「8020」運動。沖縄での達成率はどのくらい?
さて、どのくらい想像がついたでしょうか?それぞれの回答は以下の通りです。
A1 1歳6ヶ月の赤ちゃんですでに虫歯があるのは1.4%。100人に1人とちょっと、という割合なので「たったのそれだけか」と思うかもしれませんが、全国平均は0.8%。倍の数とは言いませんが、割合的に多いのは確か。まだ生まれて1年半しか経っていないのにすでに虫歯があるということは、その後にどんどん増えてしまう可能性があるということ。それに「乳歯だからいずれは生え変わるからいいんじゃない?」というのも間違い。この時期に虫歯があることで、歯並びが悪くなったり、アゴの発達に影響が出ることもあります。
A2 12歳児で虫歯がある割合は、54%。2人に1人は虫歯あり!その本数は1人平均1.6本。全国平均が0.63本なのに対し、倍以上の多さです。
A3 半年に一度は歯科検診を受けているウチナーンチュ(15歳以上)は21.1%。年に一度の人は29.8%。つまり、ウチナーンチュの約半数(50.9%)は半年か1年に一度は検診を受けているが、残りの半分は受けていないということ。ちなみに、全国平均は52.9%。さほど大きな差ではありませんが、こちらもやはり全国平均を下回っています。
A4 全国では51.2%と半数以上の人が80歳で20本以上の歯が残っているが、沖縄は39.7%と、5人に2人に満たない割合。
以上のように、沖縄は全国平均をことごとく下回っている状況。歯には噛むだけでなく、姿勢を正しくキープしたり、きちんと発音したり、顔の輪郭やふんばる力にも関わる役割があります。さらに虫歯とも関係が深い歯周病になると、その細菌や毒素が口臭の原因になったり、糖尿病や動脈硬化、認知症やがんなどの全身疾患を引き起こすこともわかっています。
<出典>
県内12歳児虫歯54% 16年連続ワースト 未処置も多く
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1722877.html
12歳永久歯の1人当り平均むし歯(う歯)等数(12歳DMFT指数)都道府県別
https://www.lion-dent-health.or.jp/statistics/12_todouhuken.htm
H28年度 過去1年間に歯科検診を受診した者の割合(15歳以上)/県民健康栄養調査(生活習慣調査)
沖縄県歯科口腔保健推進計画(沖縄県)
https://seikatsusyukanbyo.com/statistics/2017/009443.php
歯の定期検診は美容院へ行くのと同じ意識で!
日々の歯のケアはやればやっただけの成果が出ますが、それでも定期検診はマスト。歯に関して特に問題がなくても、最低でも1年に一度は検診を受けることが大切。歯科医師でも自分の歯は別の歯科医師に診てもらうといいます。
歯科検診では虫歯や歯周病のほか、歯茎の歯周ポケットの深さをチェックします。そしてプラーク(細菌と代謝物のかたまり)が石灰化して固まった歯石を取り除いたり、フッ素を歯に塗ることで虫歯予防の処置もします。そのほか、自分で行うケアを適切に行うための歯ブラシ指導も多くの医院で行っています。
自分では確認しづらい奥歯や、歯と歯の間など、細かなところまでチェックしてもらえるので確実な予防につながることが定期検診のメリット。虫歯になってしまってから治療をするのではなく、虫歯にならない努力をするのが、自分の歯を長持ちさせるためのもっとも有効な方法です。
歯の検診は美容院へ行くのと同じ感覚で。定期検診を受けたら、次の検診日の予定を立ててしまうのがおすすめです。
監修:崎山哲弘(医療法人さき山歯科クリニック)
https://sdc1001.com/