声と筋肉の意外な関係性!
カラダ 2022/04/18 2620 views
日常生活で、マスクをつけることが当たり前になりました。しかし、マスク越しだと声が通りにくくて、話したことを聞き返されたり、逆に聞き返してしまうことが続くと、お互いストレスになりますよね。大きな声で話す、相手が聞き取りやすいよう、はっきりとした口調で話せるようになりたいと思っている人も多いのではないでしょうか?
実は、発声と筋肉は大きな関係があることを知っていましたか?どの部分の筋肉が影響しているのか、初心者でもできる簡単エクササイズなどを、パーソナルトレーナーの上原さんに教えてもらいました。
上原弘樹(うえはら ひろき)
パーソナルジムIDEAL代表トレーナー。2019オールジャパンメンズフィジーク3位入賞。1993年生まれ。小学校4年生の時に野球部に所属していたのを機に筋トレを始める。大学4年からはジムに通い始めて本格的に鍛えるようになり、就職して教師になった後も筋トレを続ける。ジムで出会った筋トレの先輩からパーソナルトレーナーのやりがいや魅力、生き方を教えてもらい、心機一転、パーソナルトレーナーとなった。
発声で大切なのは、腹式呼吸を行うこと!
―声と筋肉は、どのように影響しているのですか?
まず、大きな声、よく通る声といった発声を意識する時は、呼吸が大切です。僕は声量と呼吸量は大きく関係していると思っていて、呼吸するときに特に使う筋肉は、横隔膜です。そのため、横隔膜を鍛えるトレーニングを行えば、楽に呼吸ができて(息を大きく吸うことができて)、発声を改善することができると思います。
―呼吸と横隔膜は、どのような関係があるんですか?
呼吸には、腹式呼吸と胸式呼吸の2種類があります。腹式呼吸は、息を吸う時に横隔膜が下がることで、肺にたくさん息を入れることができます。しかし、胸式呼吸だと、口呼吸の状態に近く、肩を上下させて息を吸うため、横隔膜があまり動かないんです。肺に上手く息が入らないだけでなく、肩凝りの原因になることもあります。そのため、呼吸量を多くするためには腹式呼吸を意識することが大切です。
物事に集中していたり、気持ちが高ぶっている時などは呼吸が浅くなり、横隔膜の動きが小さくなってしまいがちです。1日の中で意識的に横隔膜を動かすトレーニングの時間を作ることで、生活の中にも活かしていくことができます。
―上原さんはとても聞き取りやすい声をされていますが、横隔膜を普段から意識されているんですか?
そうですね。喉から声をだそうとするのではなく、お腹に力を入れることを意識しています。実は、筋トレでも横隔膜は、大切な役割を持っているんです。さきほど腹式呼吸では息を吸う時に横隔膜が下がる必要があると話しましたが、横隔膜が下がることで、内臓が押されて圧がかかる腹圧という現象が起こります。そうすることで、体幹が安定し、力が発揮しやすくなるだけでなく、ケガの予防にもつながるんです。なので、横隔膜を鍛えるトレーニングは、パーソナルメニューに入れることもありますよ。
自宅でチャレンジ!簡単横隔膜エクササイズ
今回、上原さんに簡単横隔膜エクササイズを3種類教えてもらいました。まずはエクササイズを通して、横隔膜を意識的に動かしてみましょう。慣れていくと、自然と動かすことができます。どれも短時間でできるものなので、ぜひ試してみてください。
横隔膜エクササイズ①
①正座の状態から上半身を前に倒し、膝と肘をつける
②口で息を吐きながら背中を丸め、お腹に力を入れる
③ ②の状態をキープしたまま鼻から息を吸う
④6秒息を吐いて4秒息を吸うことを5回繰り返す
横隔膜エクササイズ②
①体育座りの状態で、肘を膝にくっつける
②口で息を吐きながら肘が膝から離れないように腹筋に力を入れながら背中を丸める
③ ②の状態をキープしたまま鼻から息を吸う
④6秒息を吐いて4秒息を吸うことを5回繰り返す
横隔膜エクササイズ③
①仰向けの状態から膝が90℃になるよう足を立てる
②つま先をあげて、口で息を吐きながらお尻を軽く浮かす
③ ②の状態をキープしながら鼻から息を吸う
④6秒息を吐いて4秒吸うことを5回繰り返す
「エクササイズでは、息をしっかりと吐ききることを意識してください。慣れてきたら徐々に回数を増やしていくと良いと思います。自分がやりやすいもので、日常に取り入れてみてください!」
※普段運動をされていない方は、過度にエクササイズを行ってしまうと酸欠気味になって頭痛や立ちくらみを起こす場合があります。一度に無理をし過ぎないように気をつけてください。
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